梵語の普門品(観音経)の中にあって妙法蓮華経から削られた観音様の重要な行動がございます。
“〔あらゆるものごとが〕幻のようであること”という三昧によって、あらゆる国土に行って、勝利者に供養しました。
植木雅俊 訳(2021年6月25日 第12刷発行)『梵漢和対照・現代語訳 法華経 下』、岩波書店、513頁
こちらが翻訳時に削除された理由はわかりかねますが、観音様の行動を尊重するならば、観音経は般若心経等の般若経典と共にお唱えするのが、梵語法華経に添う形ではないかと存じます。
特に、妙法蓮華経を翻訳された鳩摩羅什の金剛般若波羅蜜経の偈文が、同内容を分かり易く説いていますのでお唱えされる事をお勧めします。
一切有為(うい)の法は夢幻泡影(むげんほうよう)の如し。露(つゆ)の如く亦(ま)た電(いなづま)の如し。応(まさ)に如是(にょぜ)の観(かん)を作(な)すべし。
補闕圓満真言 オン コロコロ ジャヤ ボッケイ ソワカ 七返
※ 鴻盟社 和訳金剛般若波羅蜜経を参照しています
金剛般若経の内容は羽田守快先生のブログをご覧ください。
金剛般若経要品講義 全四回再掲 - 金翅鳥院のブログ
合掌
追記
般若心経に関しましては、弘法大師様の『般若心経秘鍵』をご覧ください。
神前にては寶の御経、佛前にては華の御経です。
比叡山延暦寺 横川中堂 聖観音像
https://twitter.com/1200saicho/status/1567272141057593345